イヤーパッドの交換
SONY MDR-7506の場合

劣化したイヤーパッドは汚れの原因

2017.8.15作成 2017.8.17修正

イヤーパッドは消耗品

ヘッドホン本体の寿命はとても長く、大事に使えば10年以上使用できます。しかし直接肌に触れるイヤーパッドは、使い方によっては半年から1年程度で劣化することもあります。ボロボロのイヤーパッドは周囲にゴミを撒き散らし、音質にも悪い影響を与えますので、交換が必要です。

画像1-1 MDR-7506の劣化したイヤーパッド(左)と新品のイヤーパッド(右)

イヤーパッドの交換は簡単で、慣れれば1分もかかりません。しかし、なかなかうまくできないという方もいらっしゃるので、SONY MDR-7506を例に手順をまとめてみました。 MDR-CD900STも同じ方法で交換できます。

なお、MDR-7506やMDR-CD900STには、経年劣化しやすい「ウレタンリング」が使用されています。このリングによって、イヤーパッドのメッシュ部分とドライバーとの間に一定の距離を保っています。ウレタンリングが潰れたりボロボロに崩れていたら、イヤーパッドと併せて交換します。

画像1-2 MDR-CD900STのウレタンリング(灰色のリング)

イヤーパッドの交換

まず、古いイヤーパッドを取り外し、ヘッドホン本体(ハウジング)に汚れがあれば丁寧に掃除します。
画像1-3の矢印で示した溝に、新しいイヤーパッドをはめ込んでゆきます。

画像1-3 イヤーパッドを取り外したMDR-7506のハウジング

イヤーパッドとハウジングの形(楕円形)を合わせて、ハウジング上部の溝にイヤーパッドの端を引っ掛けるようにはめます。

画像1-4 ハウジング上部にイヤーパッドをはめ込む

(右利きの場合)時計回りにイヤーパッドをはめてゆきます。すでに溝にはまっている部分が外れないように左手で押さえ、右手の親指と人差し指の腹でイヤーパッドの端をつまみ、溝にはめてゆきます。

画像1-5 イヤーパッドの端をハウジングの溝にはめてゆく

半分以上はまってくると、だんだんキツくなってきます。

画像1-6 ハウジング上部にイヤーパッドをはめ込む

イヤーパッドの端をつまんで引っ張っても溝に届かなくなったら、イヤーパッドのメッシュとクッションの間に軽く指を添えて、はめようとしてる溝の方向に引き上げてイヤーパッドを少し伸ばします。

画像1-7 画像1-5と同じタイミングで、反対側から見た様子

あともう少しで完成、というあたりで油断すると、すでに溝にはまっていた部分がペロンと外れることがあるので、しっかり左手で押さえながら右手で溝にはめる作業を進めます。

画像1-8 完成直前

一周溝にはめ終わったら、作業完了です。

画像1-9 イヤーパッドの交換が完了したMDR-7506

機材協力:くつした企画

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